Hiroki Miyake
金融論
(2021年度後期・京都府立大学公共政策学部 専門教育科目)
(ハイブリッド授業の形で、実施)
<1>イントロダクション
第01回 金融市場を通じた資産運用 − 個人からみた金融取引の意義 −
第02回 金融市場を通じた資金調達 − 借金は「悪」か? −
<2>債券市場(デット・ファイナンス)
第03回 様々な借り入れ① − 金融取引の「価格」としての利回り −
第04回 様々な借り入れ② − 時間の経済学 −
第05回 様々な借り入れ③ − 債券市場の広がり −
第06回 金利とスプレッド − 3つのリスク・プレミアム −
第07回 小括
<3>株式市場(エクイティ・ファイナンス)
第08回 株式会社 − 創造的破壊のリスクの引き受け −
第09回 株価 − 将来の飛躍への期待・失望 −
第10回 コーポレート・ファイナンス入門 − 債券 vs. 株式 −
第11回 小括
<4>金融・資本市場の制度インフラ
第12回 ファイナンシャル・ゲートキーパー − 情報生産・分析の担い手 −
第13回 投資信託 − 個人の資産運用を支える金融仲介機関 −
第14回 保険・年金基金 − 機関投資家としての保険 −
第15回 利害相反問題 − 金融機関は信頼できるか? −
第16回 結びに代えて
地域金融論
(2021年度前期・京都府立大学公共政策学部 専門教育科目)
(オンライン授業の形で、実施)
<1>銀行論
第01回 銀行とは? − 相対型間接金融の担い手 −
第02回 金融仲介機関 − 「健全」な預け先としての銀行 −
第03回 情報の非対称性① − 市場取引におけるもう一つのギャップ −
第04回 情報の非対称性② − 「委託された監視者」としての銀行 −
第05回 貨幣理論と決済 − 決済機能の担い手としての銀行 −
第06回 金融秩序とプルーデンス政策 − 金融自由化と規制強化に揺れる銀行規制 −
第07回 銀行業界をめぐる近年の動向① − 厳しさを増す預貸業務 −
第08回 銀行業界をめぐる近年の動向② − 伝統的商業銀行ビジネスから証券ビジネスへ −
<2>政府と金融
第09回 国債① − 資金調達主体としての中央政府 −
第10回 国債② − 日本財政のXデー −
第11回 地方債① − 資金調達主体としての地方自治体 −
第12回 地方債② − デット・ファイナンスを駆使する地方自治体 −
第13回 政策金融機関 − 金融仲介機関としての政府 −
第14回 公的金融と財政投融資制度 − 公的金融に期待される役割 −
第15回 結びに代えて
ミクロ経済学Ⅰ
(2021年度前期・京都府立大学公共政策学部 専門教育科目)
(対面授業の形で、実施)
<1>市場分析の枠組み
第01回 ガイダンス
第02回 需要と供給
第03回 経済厚生と余剰分析
<2>個人の消費行動の分析
第04回 数学的基礎知識の確認試験・消費者が追求する効用
第05回 予算制約
第06回 経済合理的な消費
第07回 環境の変化への対応①
第08回 環境の変化への対応②
第09回 消費行動のモデル化の応用
第10回 中間試験
第11回 中間試験
<3>公共経済学入門
第11回 純粋交換経済モデル
第12回 厚生経済学の基本定理
第13回 「市場の失敗」と公共経済学
<4>租税の経済学
第14回 公共経済学からみた租税
第15回 望ましい消費課税
第16回 結びに代えて
期末試験
ミクロ経済学Ⅱ
(2021年度後期・京都府立大学公共政策学部 専門教育科目)
(対面授業の形で、実施)
<1>企業の生産活動の分析(生産関数編)
第01回 1生産要素モデル①
第02回 1生産要素モデル②
第03回 2生産要素モデル①
第04回 2生産要素モデル②
第05回 環境の変化が与える影響
第06回 中間試験①
<2>企業の生産活動の分析(費用関数編)
第07回 生産関数から費用関数へ
第08回 さまざまな費用概念
第09回 経済合理的な生産
第10回 供給曲線の導出
第11回 小括
第12回 中間試験②
<3>不完全競争市場
第13回 独占企業の生産活動
第14回 独占による「市場の失敗」
第15回 独占の弊害と政府による規制
第16回 結びに代えて
期末試験
専門演習Ⅰ
(2021年度通年・京都府立大学公共政策学部 専門教育科目)
(非開講)
本ゼミ
前期は、月ごとにテーマを決め、(単なる輪読ではなく)討論を通じて、金融の基礎知識を深めます。
専門書籍、Wall Street Journal・Financial Timesの記事などを題材とします。
テーマの候補:
村上ファンド、いわゆる「ハゲタカ・ファンド」の功罪 / クラウド・ファンディングの将来性
資産運用アプリやAI投資などの妥当性 / 金融業界の再編動向
ESG投資のゆくえ / 地域金融機関の果たす役割と今後
後期(夏季休暇含む)は、チーム研究に取り組みます。
1チーム3名程度に分かれ、自ら提案・選択したテーマで自主研究を進めます。
チーム単位での「卒業」論文を年度内に書き上げることを、課題とします。
サブ・ゼミ
金融分野では、事業会社や金融機関の財務諸表を読む必要があります。そのために必要となる会計の
実践的な基礎知識を身につけていきます。
簿記3級に、原則として6月の試験で合格すること、そして
証券アナリスト試験 第1次レベル 科目「財務分析」の合格レベルに、年内に達することを、
課題とします。
専門演習Ⅱ
(2021年度通年・京都府立大学公共政策学部 専門教育科目)
概要
卒業論文の執筆を行います。
以下のスケジュールを目安として、各自で研究テーマを設定し、高い付加価値のある研究に取り組みます。
3月 研究計画書の作成
10月 卒業論文中間報告会
12月 卒業論文の完成(翌月に最終提出)
実際の卒業論文の研究テーマ
・日本におけるリバース・モーゲージの可能性 ーイギリスとの比較からー
・大手電力会社によるグリーンボンドを活用した資金調達の妥当性
・社会貢献活動を資金面から支える民間制度インフラ ー子ども食堂を事例にー
・株主優待制度が個人株主と流動性に与える影響
・小規模事業者における事業承継の意義と課題 ーパン業界を事例としてー
・ゲームの売れ行きを左右するのは面白さかタイトルか
・3つの類型から考えるより良い学習支援政策のあり方 ー神戸市への提言ー
・フランスと比較した際の日本の投資信託販売の状況について
地域金融論特講Ⅰ・Ⅱ
(2021年度前期 / 後期・京都府立大学大学院公共政策学研究科)
(非開講)
概要
大学院基礎レベルの金融論の内容を取り扱います。
前期では、特にミクロ金融(ファイナンス理論・ポートフォリオ理論・金融仲介論など)について、
大学院基礎レベルの基本書籍を読み進めながら、金融理論、およびわが国をはじめとする金融制度・
市場の現状への理解を深めていきます。
後期では、特に地域金融、および政策金融の分野を取り扱います。
金融市場における「市場の失敗」と、それに対応するための様々な制度インフラをめぐる理論、
および先進諸国の事例について、理解を深めていきます。
到達目標
・ わが国をはじめとする金融・資本市場の現状について、基本的な知識を習得する
・ 今日の金融・資本市場が抱える課題について、金融論の理論や有識者の見解を踏まえながら、
自分なりの論理的な考えを構築できる
・ 今後の金融・資本市場のあり方について、建設的な議論を論理的に行うことができる